上院議員エリザベス・ウォーレンによれば、現行の草案としての「CLARITY Act」と呼ばれる暗号資産(クリプト)市場構造法案は、「制裁回避への切符」になるという。ウォーレンの反対は、米国国家安全保障会議(NSC)でイラン担当の元特別使節であるリチャード・ネプー氏の懸念とも呼応している。同氏は、この法案が持つより広範なDeFi(分散型金融)免除と、強力さに欠けるマネーロンダリング対策の要件では、米財務省が差し押さえたイラン資金の「10億ドル」のような違法な暗号資産を凍結することが不可能になると警告していた。
これに対し、ホワイトハウスのチーフ・クリプト・アドバイザーであるパトリック・ウィット氏は、立法に関するウォーレンの判断を信用できないものだとして退けた。法案が成立するには上院で60票が必要であり、つまり成立には、「それに賛成する」53人全ての共和党に加えて、賛成する民主党議員が7人追加で必要になる。上院の会期が縮む中で、可決の見通しは45%にまで下がっており、業界では、バイパーティザン(超党派)による暗号資産規制の別の機会が2030年代まで先送りになるのではないかと懸念が広がっている。